合成皮革とは?|素材の特徴を徹底解説
カバン、衣類、靴などに使用されていて、多くの人にとってなじみのある素材、合皮。普段使っている素材がどういうものなのか気になったことはありませんか?
本記事では合皮の特徴、合皮を使用したもののメリットやデメリットなどについて解説していきたいと思います!
ぜひ、素材や商品選びのご参考にしてみてください!
合皮(合成皮革)とは?
合成皮革とは、編み物や織物をベースとした基布(布地)にポリウレタンの樹脂でコーティングし、本革のような質感を人工的に再現した素材です。
「PUレザー」や「fake leather(フェイクレザー)」という名称でも呼ばれています。
普及帯の商品に使用されるポピュラーな素材です。
合皮(合成皮革)の特徴
軽量で柔軟性が高く、もちもちとした手触りが特徴的です。
裏面が生地(基布)になっているのも特徴の一つです。
近年の技術の進歩で、本革と見分けがつきにくいものもあります。
合皮(合成皮革)のメリットとデメリット
メリット
コストが低い
本革のような複雑な製造工程がなく、比較的手に入れやすいものが多くあります。
取り扱いしやすい
軽量で取り扱いがしやすく、カバンや靴、ソファなど多岐にわたって使用されています。
手入れが少ない
本革のような日々のメンテナンスは必要ありません。
水に濡れた場合は乾いた布やタオルでさっとふき取りましょう。
デメリット
耐久性が低い
合皮の寿命は3~5年と言われていて、本革のように長く使い続けることが難しい素材です。
水や日光、摩擦などによる劣化は避けられません。
また、ポリウレタンと水分が化学反応を起こし、加水分解と呼ばれる劣化現象が発生します。合皮の表面にべたつきが発生したり、脆くなってしまうことがあります。
塩ビ(PVC)レザーと人工皮革
本革を模した素材には、PUレザーの他に塩ビ(PVC)レザーや人工皮革という素材があります。
それぞれ特徴があり、用途によって使い分けされます。
塩ビ(PVC)レザー
基布(布地)の表面にポリ塩化ビニル(PVC)をコーティングした素材。
表面がつるつるとした質感が特徴的で吸水性が低く、水や汚れなどに強いというメリットがあります。一般的に合皮よりも安価で耐久性もある為様々な場所で使われています。
人工皮革
基布に不織布が用いられている素材。
ジーンズのラベルなどに使用され、厚みや固さ等、より本革に近い素材です。価格も合皮に比べ高価になってきます。
こちら記事に人工皮革について徹底解説しています!
本革ではないのに○○レザー?
革製品を見る際、気になるのは素材表記です。そもそも合皮と呼ばれる動物の皮でないものは「革」とは呼びません。
しかし「○○レザー」や「○○革」と名前に「レザー・革」と入っているため合皮でも「レザージャケット」や「レザーバッグ」と呼ばれたり、認識されていたりします。
そんな誤認を防ぐため2024年3月からはJIS規格によって「革」「レザー」と呼べる製品は、動物由来のものに限定すると規定されました。
まとめ
合皮は、本革のような見た目や手触りを持ちながら、扱いやすさやコスト面で優れている優秀な素材です。 遮蔽性、耐久性や通気性などの点で注意が必要ですが必要に応じて、合皮の特性をわかりやすく、上手に活用してみてください!